1 00:00:00,400 --> 00:00:01,799 レッスン18 2 00:00:02,509 --> 00:00:07,330 もっと多くの囲いをみたいと思います。では始めましょう。 3 00:00:07,940 --> 00:00:12,030 今日は振り飛車の囲いをお見せします。 4 00:00:12,699 --> 00:00:18,009 その前に振り飛車戦略の考え方についてお話させてください。 5 00:00:18,800 --> 00:00:22,890 相手が居飛車で指してくることを考えてみましょう。 6 00:00:23,410 --> 00:00:31,449 振り飛車では、銀の代わりに角でこのマスを守ります。 7 00:00:33,500 --> 00:00:37,700 なので角交換を拒否しなければなりません。 8 00:00:38,549 --> 00:00:41,559 そして振り飛車には4つの種類があります。 9 00:00:42,179 --> 00:00:43,570 それは、 10 00:00:44,450 --> 00:00:46,859 「向かい飛車」 11 00:00:49,280 --> 00:00:51,490 「三間飛車」 12 00:00:51,929 --> 00:00:54,689 「四間飛車」 13 00:00:55,140 --> 00:00:58,280 そして「中飛車」 14 00:00:58,320 --> 00:01:01,719 もっとも普通なのは四間飛車です。 15 00:01:03,280 --> 00:01:06,790 そして王様を右の方へ囲っていきます。 16 00:01:06,829 --> 00:01:10,689 振り飛車のメリットに気がついたでしょうか? 17 00:01:11,170 --> 00:01:15,240 そう、居飛車よりも王様を囲うのが簡単なのです。 18 00:01:15,280 --> 00:01:18,939 なぜなら、王様の道をふさぐものが何も無いからです。 19 00:01:19,359 --> 00:01:25,859 居飛車では、角がここにいるので囲うのがより難しくなります。 20 00:01:26,930 --> 00:01:31,390 典型的な振り飛車の囲いは「美濃囲い」です。 21 00:01:31,430 --> 00:01:33,920 美濃囲いを作る手順は 22 00:01:33,950 --> 00:01:36,640 まず王様をここに持ってきます。 23 00:01:36,680 --> 00:01:39,570 そして、銀を動かします。 24 00:01:40,200 --> 00:01:42,260 そして、金を動かします。 25 00:01:43,640 --> 00:01:48,920 そして普通は、王様の逃げ道を作るため端歩を突きます。 26 00:01:48,950 --> 00:01:51,120 そして大抵この歩を動かします。 27 00:01:51,659 --> 00:01:53,879 これが美濃囲いです。 28 00:01:53,920 --> 00:02:02,689 主にこちら側を守るための囲いです、なぜなら戦場がこちら側になるからです。 29 00:02:02,730 --> 00:02:05,880 そして王様はこちら側から攻められます。 30 00:02:06,370 --> 00:02:09,879 では、もし居飛車が急戦を仕掛けてきたら、 31 00:02:16,030 --> 00:02:18,729 このように、 32 00:02:20,250 --> 00:02:23,379 振り飛車側のやりたいことは 33 00:02:23,409 --> 00:02:27,609 総力戦に持ち込むことです。 34 00:02:27,650 --> 00:02:32,930 例えば、この歩を突いて飛車と角を働かせます。 35 00:02:32,960 --> 00:02:36,560 そして角交換を迫ります。 36 00:02:45,569 --> 00:02:51,959 居飛車がうまくやったように見えますが 37 00:02:53,400 --> 00:03:00,730 飛車交換も迫ることが出来ます。 38 00:03:13,639 --> 00:03:19,959 こちら側はスカスカで、両方の飛車が相手の陣地にいます。 39 00:03:20,610 --> 00:03:24,530 振り飛車側はこのような状況に持ち込みたいのです。 40 00:03:24,560 --> 00:03:31,330 なぜなら美濃囲いは居飛車の囲いよりも堅いからです。 41 00:03:31,360 --> 00:03:38,470 また王様は居飛車側の王様よりも一路遠い所にいます。 42 00:03:39,050 --> 00:03:43,570 この一路が終盤には大きな違いとなるのです。 43 00:03:43,599 --> 00:03:50,469 このような総力戦になれば美濃囲いは勝ちやすいでしょう。 44 00:03:50,500 --> 00:03:57,919 また、居飛車がこの筋から攻めてこようとしたら、振り飛車がやらなければいけないことは 45 00:04:01,689 --> 00:04:08,219 飛車をこの筋に回り、飛車交換を迫ることです。 46 00:04:09,449 --> 00:04:14,500 美濃囲いの弱点は端と正面です。 47 00:04:14,539 --> 00:04:24,009 これらの歩を突かずに、相手が桂と角と手持ちにしていたら 48 00:04:24,040 --> 00:04:30,170 王様はこのように簡単に詰ませられてしまいます。 49 00:04:31,779 --> 00:04:33,559 これも同様です。 50 00:04:34,850 --> 00:04:38,680 また、相手が2つの桂を持っていたら、 51 00:04:48,589 --> 00:04:52,189 これを継ぎ桂と呼びます。 52 00:04:59,990 --> 00:05:03,050 これは簡単な詰みです。注意しましょう。 53 00:05:03,089 --> 00:05:09,119 とにかく急戦が成功しなさそうな時は、 54 00:05:09,160 --> 00:05:18,080 居飛車は大抵、こちら側の戦いを始める前に美濃囲いの正面からプレッシャーをかけてきます。 55 00:05:18,110 --> 00:05:20,360 例えばこのように、 56 00:05:23,189 --> 00:05:25,529 またはこのように、 57 00:05:30,779 --> 00:05:36,509 このような状況では振り飛車が勝つことはより難しくなります。 58 00:05:36,540 --> 00:05:41,290 従って、こちらで戦いが起こらなさそうな時は、 59 00:05:41,329 --> 00:05:46,490 こちら側からこちら側へ焦点を移していくべきです。 60 00:05:47,060 --> 00:05:48,680 そのために、 61 00:05:48,720 --> 00:05:52,530 このように駒を動かします。 62 00:06:00,899 --> 00:06:05,399 これは「高美濃囲い」と呼ばれます。 63 00:06:08,490 --> 00:06:09,370 これは通常の美濃囲いよりも正面に対して強いです。 64 00:06:09,399 --> 00:06:12,319 桂を攻めに使うことも出来ます。 65 00:06:13,230 --> 00:06:16,319 しかし、側面はちょっと弱くなります。 66 00:06:16,360 --> 00:06:19,960 さらにこのようにすることが出来ます。 67 00:06:25,240 --> 00:06:29,300 これは「銀冠」と呼ばれます。 68 00:06:30,100 --> 00:06:32,439 これは、とてもとても良い囲いです。 69 00:06:32,480 --> 00:06:36,340 金と銀の連携が素晴らしいです。 70 00:06:36,379 --> 00:06:40,709 ここが少し弱そうに見えます。しかし終盤、 71 00:06:45,740 --> 00:06:49,629 王様はここに逃げることが出来ます。 72 00:06:50,699 --> 00:06:53,180 またはここへ。 73 00:06:55,069 --> 00:06:56,579 そして、 74 00:06:58,079 --> 00:07:00,759 龍で王手がかかった時も 75 00:07:02,129 --> 00:07:04,699 詰ませることはとても難しいです。 76 00:07:04,730 --> 00:07:08,740 これらは銀冠の小部屋と呼ばれます。 77 00:07:08,779 --> 00:07:14,039 銀冠のデメリットは、 78 00:07:18,879 --> 00:07:24,430 このとても危ないタイミングを避けられないことです。 79 00:07:24,459 --> 00:07:30,689 このようなどの駒とも紐づいていない駒を「浮き駒」といいます。 80 00:07:30,720 --> 00:07:36,900 このタイミングで、敵は戦いを起こしたいのです。 81 00:07:39,800 --> 00:07:41,740 注意してください。 82 00:07:41,769 --> 00:07:44,639 では、異なる美濃を見ていきましょう。 83 00:07:44,670 --> 00:07:48,699 これは「片美濃囲い」です。 84 00:07:49,319 --> 00:07:54,990 左の金がここへ動き、このマスを守ります。 85 00:07:55,029 --> 00:07:59,739 特に向かい飛車や中飛車で見られます。 86 00:08:01,550 --> 00:08:04,520 これは「平目」です。 87 00:08:05,370 --> 00:08:10,030 これは「四枚美濃」です。 88 00:08:10,730 --> 00:08:14,580 この四枚の美濃もまた強いです。 89 00:08:15,310 --> 00:08:19,660 これ、またはこれは銀美濃囲いです。 90 00:08:20,259 --> 00:08:26,180 この奇妙なのは、「チョンマゲ美濃」です。 91 00:08:26,220 --> 00:08:31,310 これは特に陽動振り飛車で使われます。それは、 92 00:08:32,480 --> 00:08:36,360 最初に敵に居飛車を指すと思わせます、 93 00:08:37,100 --> 00:08:40,830 そして突然振り飛車に変更します。 94 00:08:43,500 --> 00:08:48,379 これもまた奇妙です。「坊主美濃」 95 00:08:48,409 --> 00:08:51,179 これはひねり飛車で使われます。 96 00:08:51,210 --> 00:08:53,769 ひねり飛車はこういう感じです。 97 00:08:56,460 --> 00:09:00,440 相掛かりの出だしです。 98 00:09:12,399 --> 00:09:18,220 最初は居飛車でしたが、こうなると振り飛車みたいでしょう? 99 00:09:18,879 --> 00:09:24,799 そして、これは「カブト美濃」です。 100 00:09:25,690 --> 00:09:28,700 これか、 101 00:09:29,879 --> 00:09:36,600 これは「早囲い」と呼ばれます。 102 00:09:37,360 --> 00:09:41,899 また「三手囲い」とも呼ばれます。 103 00:09:42,580 --> 00:09:47,660 これかこれは、「金美濃囲い」と呼ばれます。 104 00:09:48,309 --> 00:09:50,829 これは「木村美濃」です。 105 00:09:50,870 --> 00:09:54,899 そしてこれは「裾固め」と呼ばれます。 106 00:09:54,940 --> 00:10:00,650 これは訳すのが難しいです。多分、"hem defense"でしょうか?わかりません。 107 00:10:00,690 --> 00:10:05,380 では、振り飛車の他のタイプの囲いを見ていきましょう。 108 00:10:05,419 --> 00:10:07,610 これは「穴熊」 109 00:10:07,649 --> 00:10:10,319 これを作る手順は 110 00:10:10,360 --> 00:10:14,490 美濃囲いのように王様をここへ持ってきます。 111 00:10:14,940 --> 00:10:21,000 そして香の下に持ってきます。 112 00:10:21,659 --> 00:10:25,389 そして銀のハッチを閉めます。 113 00:10:25,419 --> 00:10:30,059 そして金を遠くからここへ持ってきます。 114 00:10:30,690 --> 00:10:34,550 これが穴熊です。「穴にいる熊」 115 00:10:34,960 --> 00:10:37,379 この囲いはとても固いです。 116 00:10:37,929 --> 00:10:42,789 穴熊のデメリットは囲うためにたくさんの手数がかかることです。 117 00:10:43,259 --> 00:10:48,029 そして一度囲いが崩されると王様が逃げる場所がないことです。 118 00:10:48,620 --> 00:10:50,610 今日はここまでです。 119 00:10:50,649 --> 00:10:57,269 次のレッスンでは対振り飛車用の居飛車側の囲いをお見せします。 120 00:10:57,850 --> 00:10:58,850 それではまた。